婦人科精密検査(コルポ生検)について|文京区の子宮がん検診・治療が受けられる産婦人科

院長ブログ

(Blog)婦人科精密検査(コルポスコープ、膣拡大鏡検査)について

子宮頚部細胞診などで要精密検査になり、子宮頚部異形成がんが疑われた場合は大丈夫なのかまたどんな検査になるのか不安になるかもしれません。
子宮頸がん検査を受けた方の1.2%が要精密検査になるといわれています。
要精密検査になっても必ずしもがんとは限りません。
まずは落ち着いて検査を受けましょう。

当院は婦人科精密検査を実施できる医療機関です。

コルポスコープ(膣拡大鏡)で病変部を確認し、組織を採取(生検)して病理検査を行います。
検査には5-15分程かかります。

検査の内容と注意点

コルポスコープ検査

①通常の内診と同じく膣に膣鏡(クスコ)をかけ、コルポスコープを通して膣内や頸部を拡大し肉眼では見えない病変を見えやすくします。

病変部を浮き上がらせるために、3%酢酸塗布(加工)します。
酢酸の影響で少ししみることがあります。
酢酸加工により、組織レベルで細胞層が厚く核の密度が高い病変として疑わしい部分は白く厚く浮き上がるように白濁してみえます。
これが白色上皮(W,white epithelium)です。

また、白色上皮直下の毛細血管が目立つようになることがあります。
毛細血管がモザイク状に見える場合をモザイク(M,mosaic)、点状に見える場合を赤点斑(P,punctation)と表現し、所見として記載します。

さらに、W,M,Pについてそれぞれ主観的判断で1-2に分類します。2がより病変の疑いが強い所見を示します。

病変の疑いがある部位(白色上皮が強く、M,Pが目立つところ)から、切除鉗子で組織を採取します。
採取される組織の大きさは切除鉗子により異なりますが、米粒の半分程の大きさで2-4ヶ所採取します。採取は1-2分で終わります。
異常所見の範囲が広くなければ出来るだけ完全切除を試みます。
病変が残れば、自然治癒は期待できないので検査と治療を兼ねて行うわけです。

④検査終了後、特殊な薬剤を塗布し、止血を確認して念のため、ガーゼ1枚を入れて終了します

病理検査結果が出るまでには2週間程、かかります。

検査の注意点

➀子宮膣部は痛みを比較的感じにくい部分ですが、人により採取の時に強い痛みを感じることがあるため、局所麻酔が必要になることがあります。

また、子宮膣部は自律神経の内、副交感神経が支配していますので採取の時に迷走神経反射が起こり、徐脈になったり血圧が低下したりすることがありますので起き上がるときには特に注意が必要です。

ガーゼは翌朝に、抜去していただきますが、抜き忘れに注意してください。
万一、尿が出にくくなった場合、違和感で眠れない場合などにはすぐに抜去してください。

③検査後、1週間程度少量の出血は残りますが、ポタポタ出る出血は異常ですのでクリニックまで連絡ください。

④検査当日のシャワーは問題ありませんが入浴は控えてください。

激しい運動や性交渉は出血がある間はお控え下さい

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