文京区で性感染症の検査・治療が受けられる婦人科

性感染症

性感染症の種類

クラミジア

クラミジアトラコマチスの感染によるもので性感染症の中では一番多く、若年者、特に10代の感染が増加しています。感染から発症まで1~3週間ほどです。

症状としては黄色、粘調性のおりものの増加、不正出血、軽度発熱、卵巣の腫大、腹水の貯留、下腹痛などがありますが症状のないこともあります。見過ごされると慢性化し、骨盤内の臓器癒着などにより不妊症、子宮外妊娠の原因となります。また、妊娠中の感染は流早産の原因になることがあります。

検査法としては菌自体を検出する抗原検査と血中の抗体を検出する抗体検査があります。治療法も1回の薬服用で90%以上の治療率を示しますがパートナーの治療も併せて行わないと不完全な治療となるので注意が必要です。

単純ヘルペス

単純ヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症で、接触後3~10日で、外陰部に激しい痛みを伴った小さな水泡が形成されます。しばらくすると破れて潰瘍を形成し、2~3週間で病変部は瘡蓋となり自然治癒しますが再発することもあります。発熱や鼠蹊部リンパ節の腫脹を伴うことがあります。洋式トイレなどでもウィルスに接触して感染するなど、性交渉以外でも感染することがあり、注意が必要です。

診断は臨床所見、細胞診、ウィルス抗原検査、血液抗体検査などがあります。

治療は抗ウィルス剤の内服、静脈注射があります。

分娩時に外陰ヘルペスが認められる場合には帝王切開が必要となります。感染が分からないで経膣分娩した場合、新生児ヘルペス感染症を発症して重篤な病態となることがありますので注意が必要です。

尖圭コンジローマ

外陰部、肛門周囲、膣壁、子宮膣部にできるいぼ状の良性腫瘍です。色は白色、ピンク、茶褐色で1~2cmの大きさなることもあります。痒み、違和感、おりものの増加などが見られます。

原因はヒトパピローマウィルス(ローリスクHPV、HPV6型11型)の感染で発症します。皮膚や粘膜の小さな傷からウィルスが感染して基底膜上の幹細胞に取り込まれて腫瘤を形成するといわれています。その他に特殊な病変としてHPV16型(ハイリスクHPV)の慢性感染による外陰部ボーエン病(上皮内癌)があります。

診断は臨床所見、組織検査、HPV DNA検出などがあります。

治療には外科的切除、高周波切除(Leep)、塗り薬による治療があります。

梅毒

「梅毒トレポネーマ」という細菌によっておこされる感染症です。長い時間をかけて感染することもあり、ケースによっては3年~10年かけて進行することもあります。性行為によって感染することが多いことから性感染症とされていますが、全身に症状があらわれることが多くあります。
症状は、初期の頃は感染部位にしこりが出ます。進行すると、全身の皮膚や粘膜に発疹ができ、重度の場合だと脳の障害や身体のマヒが起きる場合もあります。

妊娠している方が梅毒に感染すると、赤ちゃんがお腹の中で感染したり、分娩が始まって産道を通るときに感染したりします。赤ちゃんに障害が発生する可能性や、死産率が大幅に高まります。梅毒にかかった赤ちゃんの死産率は40%とも言われています。

治療は、ペニシリンの服用が代表的です。重度の梅毒の場合は、点滴による治療も行います。

エイズ

正式には後天性免疫不全症候群と言い、HIV(ヒト免疫不全ウィルス)が免疫細胞に感染し免疫細胞を破壊することで、免疫不全を起こすことで発症します。エイズには代表的な23の疾患があり、これらを発症した時点で「エイズ」と診断されます。

HIVに感染した後、感染初期、無症候期、エイズ発症期の経過をたどります。エイズを発症してからの治療の予後は、平均で2~3年です。発症前にHIVに感染していることを知ることができれば、抗HIV薬により、ウイルスの増殖を抑えエイズの発症を防ぐことができます。HIVを体内から取り除くことはできませんので、治療を継続する必要があります。

トリコモナス

トリコモナスという0.1mmほどの原虫に感染して、膣や膀胱に炎症が起こる病気です。症状としては、悪臭を伴うおりもの、膣内の激しいかゆみ、外陰部が赤くただれてヒリヒリする、排尿時の痛みなどがあります。

性行為だけではなく、下着やトイレの便座などといった感染経路も知られており、幼児への感染例も見られます。

男性にも感染する病気ですが、女性に比べて男性は自覚症状がなく、せっかく治療してもパートナーが感染していると再感染する恐れがあります。トリコモナスと診断されたら、パートナーも検査を受けることを強くお勧めします。

男性の検査は泌尿器科などで可能です。必要であれば当院にて紹介させていただきます。

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